「銀盤を駆けぬけて」の番外編同人誌「氷上の輪舞」の感想をあげたいと思います。
「銀盤を駆けぬけて」は、数少ないフィギャアスケートBLです。作者の春原さんが、ジャネット・リン時代からのフィギュアファンということもあり、BL部分より、スケート小説としての比重が大きい作品になっています。
演技のマニアックなほど細かい描写は、さすが年季の入ったスケオタならでは。強いフィギュア愛を感じます。
この同人誌は、販売は東京のイベント売りのみ・・・という時期が長く、なかなか入手できなかったのですが、春原さんが自家通販を再開されたことで、ようやく読むことができました。ちなみに、本編の感想は
こちら同人誌を読む前に、復習の意味で本編も再読したのですが、今読み返してみると、主人公の優希が羽生くんと重なる部分がけっこう多い。ビジュアルとか、選手としての特徴とか。なので、二重に楽しめました!(笑)
身長こそ飛び抜けて高いわけではないが、すらりと長い手足や均整のとれたきれいなプロポーション
しなやかで柔らかい身体と切れ長の目が印象的な整った目鼻立ちあれ、優希のビジュアルって、羽生くんそのものじゃない! う~ん、つくづく彼は腐女子の理想なのね(笑)
天才的なジャンパーで、3種類の4回転を飛べる優希は、ノービス時代からその才能に注目されてきました。
しかし、大きな怪我の後、リハビリをして現役復帰。新しくコーチになった水澄から、弱点だったスケーティングの基礎を徹底的に練習させられます。怪我と震災で逆境の違いはあるけど、これも羽生くんと重なりますよね。
4年以上前に書かれた作品ですから、別に羽生くんがモデルじゃないのに、この偶然の一致!(笑)
番外編同人誌というと、後日談だったり、できあがったカップルのエロエロ話だったりすることが多いですが、この「氷上の輪舞」は、本編と時間軸は同じで、本編を違う視点からなぞった話になっています。
主役は、本編では脇役だった高杉という、現在は現役引退している、優希の先輩スケーターです。
本編でおきた事象が、高杉視点から描かれています。舞台裏であり、ある意味本編と対を成すものです。
本編で、説明されていなかった部分が補足されていて、良い人ポジションだった高杉という人物が、実はかなり影で暗躍していたのだとわかります。彼は表の顔と裏の顔をもっていたのですね・・・(笑)
「氷上の輪舞」は3冊組になっています。
氷上の輪舞 : 2009年夏コミ新刊
氷上の輪舞 Ⅱ : 2010年夏コミ新刊
氷上の輪舞 Ⅲ : 2010年冬コミ新刊
A5版、各40~44ページ
3冊まとめて、感想をあげておきます。続きはたたみます。
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